会社員しながらブログ書いてます。masaです。
今回の記事は、
- 読書を始めたいので、正しい読書の方法を知りたい
- 難しくない本が読みたいけど、いずれは難しい本も読めるようになりたい
- 効率よく読書がしたい
という人に向けて、これから読書を始める人におすすめの本を紹介します。
読書を趣味にしたいならこれは絶対に読むべきという本です。
読書のための教科書ともいえる本ですので、ぜひ読んでみてください。
紹介する本:「読書について」ショーペンハウアー著
この本は言わずと知れた”読書のための”本です。
著者のショーペンハウアーはドイツの哲学者で、彼の思想はニーチェ、フロイト、アインシュタインなど多くの人物に影響を与えました。
この本では正しい読書法、悪書、良書について教えてくれます。
読書は時間とエネルギーを使う行為です。
人生で最も貴重な「時間」と「エネルギー」を無駄にしないために、正しい読書法は知っておくべきです。
140ページ程の短い本なので、読書初心者の人でも大丈夫です。
そしてこの本は、歴史的名著としても有名です。
「歴史的名著」と聞くと、堅苦しくて難しいイメージがありますが、この本はあまり難しい言葉を使っておらず読みやすいです。
また、ショーペンハウアーの小気味いい文章と、切れ味のある言葉遣いがとてもおもしろいです。
歴史的名著ながらテンポよく読める一冊です。
以下、引用と学びの紹介です。
「読書は他人にものを考えてもらうこと」
読書は、他人にものを考えてもらうことである。本を読む我々は、他人の考えた過程を反復的にたどるにすぎない。〜(中略)〜 ほとんどまる一日を多読に費やす勤勉な人間は、しだいに自分でものを考える力を失って行く。〜(中略)〜 多読すればするほど、読まれたものは精神の中に、真の跡をとどめないのである。つまり精神は、たくさんのことを次々と重ねて書いた黒板のようになるのである。したがって読まれたものは反芻(はんすう)され熟慮されるまでに至らない。だが熟慮を重ねることによってのみ、読まれたものは、真に読者のものとなる。
引用:読書について
本をたくさん読んでいる人にとってはハッとさせられる段落です。
ただたくさん読めば良いのではなく、読んだことに対して自分なりに熟考して意見を持つことが大切です。
それでこそ読んだことが正しく知恵として蓄えられていくということです。
「ほとんどまる一日を多読に費やす勤勉な人間は、しだいに自分でものを考える力を失って行く。」
多くの本をひたすら読んでいた当時の僕はこの一文を読んで心にグサッときました。
「悪書は読者の金と時間と注意力を奪う」
悪書の数には限りがなく、雑草のように文学の世界に生い茂っている。雑草は麦の養分を奪い、麦を枯らす。すなわち悪書は、読者の金と時間と注意力を奪い取るのである。この貴重なものは、本来高貴な目的のために書かれた良書に向けられてしかるべきなのに、金銭めあてに、あるいは官職ほしさに書かれるにすぎない悪書が、横から略奪するのである。したがって悪書は無用なばかりか、積極的に害毒を流す。
引用:読書について
ショーペンハウアーは、はっきりと「悪書の数には限りがなく、悪書は害である」と言っています。
世の中に溢れているお金儲けのために書かれた本のせいで、真に教養を得られる良書が埋もれてしまっていることに嘆いています。
それでは、良書を読むためにはどうすればよいでしょうか。
「良書を読むための条件は、悪書を読まぬこと」
読書に際しての心がけとしては、読まずにすます技術が非常に重要である。その技術とは、多数の読者がそのつどむさぼり読むものに、我遅れじとばかり、手を出さないことである。〜(中略)〜 比類なく卓越した精神の持ち主、すなわちあらゆる時代、あらゆる民族の生んだ天才の作品だけを熟読すべきである。〜(中略)〜
悪書を読まなずぎるということもなく、良書を読みすぎるということもない。悪書は精神の毒薬であり、精神に破滅をもたらす。
良書を読むための条件は、悪書を読まぬことである。人生は短く、時間と力には限りがあるからである。
引用:読書について
「良書を読むための条件は、悪書を読まぬこと」「悪書は毒薬」
ショーペンハウアーははっきりと「悪書は読んではならない」と言っています。
ここでいう悪書とは、著者や出版社のお金儲けのために書かれた本、出版された途端に増版に増版を重ねるような小説・新刊書のことです。
ビジネス書・実用書にはこういった類の本が多いと思います。
読者の注目を集めるようなタイトル・キャッチコピーで、著名人の一言が添えられた帯が施されている本はいかにもお金儲けのために書かれた感じがします。
本屋にはこういった本が所狭しと並べられていますが、内容を見てみればどれも似たようなものです。
ショーペンハウアーによればこのような本は「悪書」なのでしょうね。
また、ショーペンハウアーは「悪書を読まなすぎるということもなく、良書を読みすぎるということもない。」と言っています。
悪書は読んじゃダメだけど、良書はたくさん読んでも良いということです。
良書とは、「比類なく卓越した精神の持ち主、すなわちあらゆる時代、あらゆる民族の生んだ天才の作品」のことです。
特に古人の本、古代ギリシャ・ローマの本を勧めています。
精神のための清涼剤としては、ギリシア、ローマの古典の読書にまさるものはない。たとえわずか半時間でも、古典の大作家のものであればだれのものでもよい。わずか半時間でもそれを手にすれば、ただちに精神はさわやかになり、気分も軽やかになる。心は洗い清められて、高揚する。
引用:読書について
例えば、下記の本があります。
- 「ソクラテスの弁明」 プラトン著 (古代ギリシャ)
- 「人生の短さについて」 セネカ著 (古代ローマ)
- 「自省録」 マルクス・アウレリウス著 (古代ローマ)
- 「ニコマコス倫理学」 アリストテレス著 (古代ギリシャ)
日本で言えば、下記のような本でしょうか。
こういった本は、タイトルは聞いたことがあるし学校で習ったことがあるかもしれませんが、最初から最後まで読んだ人は少ないと思います。
古臭くてつまらなさそうという印象があるかもしれませんが、これらの本は長年の風雪に耐えて今もなお名著と言われる本です。
物事の本質をしっかり捉えていて、それが読者に正しくわかりやすく伝わるからこそ名著と言われているのだと思います。
古典こそ良書であるという意見は完全同意です。
紹介した本は「kindle unlimited」で読めます
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それでは、快適な読書ライフをお過ごしください。