【名著】大人になるにつれ失われていくものとは。『星の王子さま』サン＝テグジュペリ　感想・レビュー

こんにちは、masaです。

毎日の読書が趣味です。

今回の記事は、

という人におすすめの内容になっています。

『星の王子さま』は子供の読み物のような感じがしますが、実は大人でも楽しめて、歳を取るほど味わい深くなる一冊だと思います。

それではさっそく紹介していきます。

『星の王子さま』の要約

『星の王子様』は、フランスの作家アントワーヌ・ド・サン＝テグジュペリによって書かれた絵本で、1943年に出版されました。

物語は、宇宙飛行士が宇宙で不時着した際に出会った小さな王子との交流を描いています。王子は、彼が住む小惑星から旅をして異なる星々を訪れ、そこでさまざまな人々と出会う経験をします。

物語は哲学的な寓話として展開され、大人も子どもも楽しむことができる不朽の名作となっています。

小さな王子の旅と出会い

物語は、小さな王子が異なる星に旅をしてそこで様々な人々と出会う様子が描かれています。

彼が出会う人々との関係や交流は、人間の性格や行動についての深いメッセージを含んでいます。

大人たちとの対話

小さな王子は異なる星の大人たちと対話します。

これらの対話は、大人の心の中の深層にある問題や価値観についての考察を示しており、読者に対して人間関係や自己理解についてを問いかけています。

自然との結びつきと人間の心

小さな王子は自然や動物と深く結びつきを持ちます。

彼が自然との交流を通じて得る教訓や喜びは、現代社会の中で自然や環境への理解を深めるための重要なポイントとなっています。

学び

「星の王子様」は、様々な場面を通じて多くのことを教えてくれます。

その中で最も重要な学びは以下の３つです。

他者との繋がりと対話の重要性

王子さまがどこから来たのかわかるまで、僕には時間がかかった。王子さまはたくさん質問をするのに、こちらがたずねることには、まるでおかまいなしのようだったからだ。少しずつ、なにもかもが明らかになっていったのは、たまたま王子さまの口から出たことばが、つながっていってのことだった。

引用：星の王子さま

人間関係の価値と他者との対話が、人生において意義深い経験をもたらすことを示しています。

他者とのコミュニケーションや理解が、真の幸福や成長に繋がるということを教えてくれます。

大人になることと純粋さの喪失

僕は桶を、王子さまの口元まで持っていった。王子さまは、目をつぶって飲んだ。それは、まるで祝祭の喜びのように、心にしみる水だった。からだが必要とするのとは、またまったくべつの水だった。星空の下を歩き、滑車の歌を聞き、僕が力仕事をして得た水だ。だからこそ、それは贈り物にも似た、心にいい水なのだ。子どものころの、クリスマスがよみがえってくる。ツリーを飾るたくさんのロウソクの光、真夜中のミサの音楽、みんなの笑顔のやさしさ、それらすべてが、僕の受けとる贈り物を、光り輝かせていたではないか。

引用：星の王子さま

大人になる過程で純粋さや創造性を失いがちであることを表しています。

この作品は、大人になることによる価値観の変化や本質を見失わないための警鐘となっています。

自然との調和と環境への配慮

王子さまは答えた。「あんまり時間がないんだ。友だちを見つけなきゃいけないし、知らなきゃいけないこともたくさんある。」

「なつかせたもの、絆を結んだものしか、ほんとうに知ることはできないよ。」キツネが言った。「人間たちはもう時間がなくなりすぎて、ほんとうには、なにも知ることができないでいる。なにもかもできあがった品を、店で買う。でも友だちを売ってる店なんてないから、人間たちにはもう友だちがいない。きみも友だちがほしいなら、ぼくをなつかせて！」

引用：星の王子さま

小さな王子が自然や動物との結びつきを大切にする姿勢は、地球環境への思いやりと共感を促すメッセージを持っています。

自然との調和を大切にし、環境を大切にする姿勢が重要であることを示しています。

さいごに：『星の王子さま』をぜひ読んでみてください！

本書は世界的に有名で、子供から大人まで誰でも読みやすい本です。

ちょっとした空き時間で読むことができるので、忙しい人にもおすすめの一冊です。

そのため何度でも読み返しやすく、それがこの本の魅力の一つだと思います。

それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。